デジタル人財育成
空間データ可視化/解析
地域課題シュミレーション
企業連携型デジタル開発/実証プロジェクト

SIM2SIMによるフィジカルAI開発支援 。
仮想空間での学習が、現実世界の安全と技術革新を支える。

地域イベントにおいて、子どもたちを対象としたゲーム型まちづくり体験プログラムを実施。仮想空間上で都市を構築しながら、インフラ配置やまちの機能設計を体験的に学ぶ機会を提供。単なる遊びにとどまらず、地域構造や社会の仕組みを考える導入として設計し、デジタル技術への関心と基礎的な思考力の育成を支援。
株式会社Border&Borderless
片岡 慎太郎(Shintaro Kataoka)
株式会社Border&Borderlessの第一号社員として事業立ち上げに携わる傍ら、現在は地域活性化起業人として宮崎県高鍋町に関わりつつ、他地域の課題解決にも奔走している。
福島県楢葉町の地域おこし協力隊として3年間経験し、地域事業者や自治体へのDX・業務効率化支援の経験を活かし、他地域の子会社役員としてもチーム組成、関係人口創出に携わる。
株式会社Border&Borderless

株式会社デジラボホールディングス
迫地 柚香 (Yuka Sakoji )
日本原子力研究開発機構楢葉遠隔技術開発センター等と連携し、過酷環境下の遠隔作業におけるフィジカルAIを搭載したロボット活用技術の開発を推進。Unityを活用したデジタルシミュレーション環境「DX-Sim」開発におけるPMを担当。
また、地方の若手人材発掘育成支援事業AKATSUKIプロジェクト(埼玉・愛媛)に参画する他、埼玉県毛呂山町の子供向けデジタルアートサークル事業のPMを担当。
場所を選ばず働けるデジタル人材を育成し、地方創生や地域産業の活性化を目指しています。
株式会社デジラボホールディングス

デジタル人材育成の可能性 ~地方だからこそ挑戦できる~
地方では進学や就職をきっかけに若者が都市部へ流出し、そのまま戻らないケースも少なくありません。
そんな中、デジタル技術を入口に地域で活躍できる人材を育てる取り組みが各地で始まっています。
今回は、地域でデジタル教育・人材育成に取り組むデジラボホールディングス迫地さんとBorder&Borderless片岡さんに、その背景や現場での実践、そして今後の展望について伺いました。
01
デジタル教育は、どこから始まったのか
―今日はデジタル人材育成についてお話を伺います。とはいえ堅苦しくなく、雑談の延長のような形で進められればと思っています。
まず、お二人が地域でデジタル教育に取り組むようになったきっかけを教えてください。
迫地:
最初はデジタルアート。
そこからプログラミングや3D、CADなどへ興味を枝分かれさせていくサークルを作ろうという発想でした。地方って高校や大学進学を機に若い人が出ていって、そのまま帰ってこないケースが本当に多いんです。
片岡:
それはどこの地域も共通ですね。
迫地:
そうなんです。もちろん仕事の少なさもありますが、そもそも「地域にいながらできる仕事」が少ない。でもデジタル人材なら、地方に住みながら都市部の仕事もできます。だからまずはデジタルに慣れ親しんでもらう入口を作ろうと考えました。
02
子どもたちが夢中になる「形になる体験」
迫地:埼玉県の毛呂山町では会員制のサークル形式でデジタルお絵描きをやっています。
今年のテーマは「描いた作品をグッズにする」です。
片岡:それ面白いですよね。
迫地:ステッカーとか缶バッジとかキーホルダーとか。
自分が描いたものがグッズになると学校で「それ何?」と会話が生まれるんです。
そこから興味を持つ子が増え、関係人口が増える。そういう循環が起きています。
03
マインクラフトが広げたデジタル教育の可能性
片岡:昨年のガバメントピッチで「マイクラやってるんですよね」みたいな話から始まって。
ガバメントピッチというのは、自治体が抱える地域課題に対して、企業や団体がアイデアやサービスを提案する場なんです。
そこで、私が楢葉の商店街をマインクラフトで再現していたので、それを見てもらったら「なんか面白いことできそうやないか」という流れになって、気付いたら巻き込まれていました(笑)。
―マインクラフトという名前は聞いたことがあっても、実際にはどんなことができるのでしょうか?
片岡:
マインクラフトは、ブロックを積み上げながら自由に建物や街をつくれる世界中で遊ばれているゲームです。
実はプログラミングや建築、まちづくり、論理的思考まで学べる教材として教育分野でも使われているので、デジタル教育の入り口としてすごく相性が良いんです。
04
なぜマインクラフトだったのか
―デジタル教育の入口として選んだ理由を教えてください。
迫地:
これ以上有名なゲームはないんじゃないですかね。
片岡:
入口としては最強ですよね。
迫地:
しかもマイクラって本当に奥が深いんですよ。建築だけじゃなくて、例えば、お金の流れ、数学、SDGs、プログラミングまで学べる。
私たちからすると教育コンテンツの宝庫なんです。
片岡:
ゲームとして入れるから、子どもたちも構えないですしね。
迫地:
そうなんですよ。いきなり「土木に興味持ちなさい」と言われても難しいじゃないですか。マイクラで街を作ったり、3Dで何かを作ったりしているうちに、「あれ、これ仕事になるんだ」という発見がある。
デジタルからリアルな仕事へ戻ってくる導線を作れるんです。
―コレオノイドとはどのようなものなのでしょうか?
迫地:
簡単に言うと、ロボットやドローンを仮想空間上で動かしながら、動作振り付け機能や動力学シミュレーション機能を備えたシミュレーションソフトです。
本物と近い動きを再現できるため、ものづくりやプログラミングの学習にも活用されています。
本物だと数千万円するロボットを簡単に操作練習に使えないですよね。
そういったロボットを仮想空間で動かし、本物と同じ挙動で操作体験ができるので、パイロットの育成などにも活用できるんです。ドローンも同じです。ただ技術体験だけだと難しいので、レースゲーム感覚で触れるようにしています。
05
学校との連携で大切にしていること
―運営面で苦労したことはありますか?
迫地:
教育委員会ですね。地域によって温度差がかなりあります。
片岡:
川内村は教育委員会さんが前向きだったので助かりました。
ただ学校現場には「デバイスは1日2時間まで」みたいなルールがあったので、事前に確認し、管理体制・安全対策やスタッフ配置まで整理した提案書を作りました。
迫地:「やらせてください」ではなく、相手のルールを理解した上で提案することを大切にしています。
06
子どもたちの吸収力は想像以上
―子どもたちの反応はいかがですか?
迫地:
理解し自分のものにするスピードが恐ろしく早いです。1教えたら100になって返ってきます。
片岡:
分かります(笑)。
マインクラフトには「コマンド」という指示機能があるんですが、このコマンド知ってる子が一人いると、その日のうちに全員覚えて帰る。
迫地:
ただ自由に「やっていいよ」と言うだけだと、ゲームになって終わる。だから「何を作るのか」というテーマ設定が大事なんです。
07
この活動に向いている人とは
―運営する側のスタッフに求める人物像はありますか?
片岡:
まず「待たない人」。これは絶対ですね。与えられるのを待つ人だと、たぶん苦しいです。
あと妄想力。「これとこれを組み合わせたら面白いんじゃない?」を考えられる人。
迫地:
それと変化に適応出来る人ですね。新しい技術もどんどん出てくる。やることも変わる。
そこを面白がれる人。文系理系は関係ないです。
コンテンツを開発する人もいれば、マネジメントする人もいる。活躍できる場所はたくさんあります。
―本日の対談を通じて、マインクラフトやデジタルアート、ロボットシミュレーションなどから得られるデジタル体験は、単に技術を学ぶ場ではなく、子どもたちにとって興味や好奇心を広げ、 自分の将来や地域との関わり方を考えるきっかけになっていることを実感しました。
今後どのような人材や取り組みがさらに生まれていくのか、とても楽しみです。
ありがとうございました!